国際協力の進路で漠然と悩んでいる方へ。国連やJICAなど様々な組織で様々な仕事があり、なかなか決めるのも難しいとは思います。
まずはご自身にこんな質問を投げかけてみてはいかがでしょうか。
あなたは、国際協力の「どの分野(フィールド)に」貢献していきたいですか??
活躍したいフィールドを明確にすると、必要な専門性や知識が分かり、選ぶべき学部が案外簡単に分かっていきます(図にすると以下のようになります)。
ここではフィールドを7つに分けて、それぞれオススメの学部を紹介しています(PART1では5つのフィールドを紹介します)。
学部を決めている人もそうでない人も、自分がどのように国際協力に関わっていきたいか、この記事をひとつの参考に考えてみてください!
(活躍したいフィールドが分かると、おのずと必要な知識や進むべき学部が見えてくるはずです!)
ちなみにどの分野にも共通する業種として、JICAや開発コンサルタントがあります。興味のある方は、下記の記事を読んでみてください。
【3分で読める】ODAにおける開発コンサルタントとは?新卒でも働ける?業界関係者がわかりやすく説明します!
【3分で読める】JICAとは?なにをしている組織?JICAで働くには?業界関係者がわかりやすく説明します!
フィールド別のオススメ学部 (PART1)
国際協力業界は本当に多種多様な人材を必要としているため、この記事を含めて複数回に分けて紹介します。今回は医療、農林水産、建築、土木についてです。
(1)医療分野で関わりたい
病気や戦争で傷ついた人々を助けたい人は、「医学・看護系の学部学科」がオススメです。この分野で求められるのは、まずは資格と経験です。医者や看護師などの資格を取得し、ある程度の実務経験を積んでください。キャリアパスとしては、WHO(世界保健機関)などの国連機関のほか、「国境なき医師団」などのNGOで働くことも候補となります。大学によっては途上国の感染症に詳しい先生がいたり、途上国での医療を専門にした研究室があります。また、実際に途上国の病院に行って医療研修を受ける機会もあります。
(2)心が傷ついた人々の精神的なケアをしたい
紛争などで傷ついた人々の精神的なケアをしたい人は、「心理学部や医学部」がオススメです。心理学部で心理的なケアの方法を学んだり、臨床心理士などの資格をとることで、専門家として国際協力の現場で働く道につながります。医学部で精神科医を目指すというのも一つの選択肢です。また、子供の精神的なケアなどでしたら、子供の心理学(幼児心理学、発達心理学など)に特化するのもアリだと思います。
(3)学校や病院、道路の設計で関わりたい
子供達が勉強するために学校を建てたい人や、十分に医療を受けられない人のために病院を建てたい人で、更にその設計に関わりたい人は、「建築系の学部学科」がオススメです。こちらもまずは建築士の資格や経験が求められます。特に1級建築士は開発コンサルタントなどの職種では多くの求人があり、現場からのニーズも高いみたいです。実際にどんな仕事をするのかは、下記の記事で詳しく説明しています。
【2分で読める】国際協力における専門家の仕事をわかりやすく解説 ~建築士編~
(4)学校や病院、道路を自らの手で建設したい
建築士のように設計するのではなく、建物や道などを自らの手で作りたい人は、「土木系の学部学科や工学・電気系の学部学科」がオススメです。コンクリートの基礎工事や河川の堤防など様々な専門性がありますが、国際協力分野でのニーズは幅広くあるので、自分が特に興味がある分野に進んでみると良いと思います。進学後、電気工事士などの関係資格を取っていれば、就職などで強みになります。
(5)食糧問題や環境問題に関わりたい
途上国で農業の生産性を上げたい人、砂漠化や地球温暖化を食い止めたい人、環境問題を解決して持続可能な社会を構築したい人は、「農林水産系の学部学科」がオススメです。SDGs(持続可能な開発目標)が発表され、この分野も注目されていますね。農業・環境系のキャリアパスは、国連機関ならFAO(国連食糧農業機関)やUNEP(国連環境開発計画)、NGOならWWF(世界自然保護基金)などが挙げられます。途上国には手つかずな自然がある一方で、自然破壊が急速に進んでいる地域も少なくありません。大学によっては、途上国での農業を研究している研究室もあり、東南アジアやアフリカなどで研修を受けられる場合もあります。
最後に
いかがでしたか?幅広いフィールドがあるからこそ「どのフィールドで活躍したいか」が重要だとご理解いただけたら幸いです。
Part2はこちら
【4分で分かる】国際協力業界で働くための学部選び ~学部別キャリアパス Part 2~
キャリアについてはこちらも参考にしてみてください。
【4分で分かる】大卒だけじゃ足りない!?国際協力の就職で求められる「実務経験」と「修士号」
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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