この記事では、国際協力業界への就職を考えている方に、就職や転職で少しでも有利になる方法を説明します。早速ですが、国際協力の仕事を探していると、「求める条件」の欄に以下のような文言をよく見かけませんか?
「(〇〇分野での)2年以上の実務経験」
「修士号を取得していることが望ましい」
はやく現場で働いて活躍したいのに、なんで…?って思いませんか?この記事で実務経験と修士号の2つが求められる理由について説明することで、その疑問を解決する一助としたいです。
実務経験が必要な理由は?
実務経験が必要な理由は、とっても簡単に言うと、「即戦力を求めている」という意図なんです。
働きだすと、ビジネスマナーや、納期や収支(収入と支出)を意識した仕事を求められます。また大学で勉強したことを実社会に活かす(適合させる)力も必要です。会社によっては数か月かけてこれらを研修で教え込むところもあります。
こうした能力は、大学での勉強や研究だけでは学べない(そもそも大学ではあまり求められていない)ことで、実社会で働くからこそ身につけられることなんですよね。それを実社会でしっかりと身につけた上で国際協力の世界に入ると、業種が違ってもすぐに戦力として働けます。なにより、社会人としての常識を持った人材なので、会社側もプロジェクトのメンバーとして安心して採用できます。
国際協力の世界では、就職後にいきなり長期出張で発展途上国に行き、プロジェクトを任せられる等、即戦力としての力が求められることが多いです。その意味で実務経験は欠かせないもので、国際協力業界の企業や団体、国際機関は実務経験を評価対象や必須条件にするんですね。
もし自分の専門分野を決められない場合は、上に書いた理由から、とりあえず商社やメーカー等の一般企業で働いてみるのもアリだと思います。どんな仕事でも一生懸命突き詰めれば必ずどこかで役に立ちます。すでに社会人の方は、現在取り組んでいる仕事がどのように国際協力に活かせるか考えながら働いていると、とりあえずで就いた仕事にもやりがいを感じるはずです!
一般企業で働く場合は、国際協力の世界で働きたい!というモチベーションだけは、どうか無くさないようにしてくださいね!
※医学、心理、建築、土木分野から国際協力業界へのキャリアパスはこちら。
【4分で分かる】国際協力業界で働くための学部選び ~学部別キャリアパス Part 1~
※教育分野、法律、政策立案から国際協力業界へのキャリアパスはこちらから。
【4分で分かる】国際協力業界で働くための学部選び ~学部別キャリアパス Part 2~
では、修士号は?
修士号は、「専門性を求めている」という意図です。
通常、修士課程はある分野について専門家になるためのコースです。特に海外の大学院では、公衆衛生、都市開発、環境保全など様々な専門に特化したコースがあります。修士号を取ることで、その分野の専門家とみなされます。
国際協力の現場では都市開発の専門家、心のケアの専門家、医者等、皆それぞれ専門家として仕事をすることが多いため、修士号が求められるのです。もちろん、博士号を取得していると修士号よりも高い専門性を持っているということで、さらに高い評価を受けます。修士号を取った分野でさらに実務経験があれば、とても高く評価されます。
最後に
いかがでしたか?
「実務経験」と「修士号」が求められるのにはそれなりの理由があることがご理解いただけたら幸いです。その意図を理解すれば、その条件が就活の「壁」ではなく「あなたの強み」になるかもしれません!
最後に少し自分の話をすると、私もなんですぐに現場で働けないのか疑問に思い、大学学部卒業後の進路でずいぶん悩みました。最初は企業で働いてから国際協力の業界に転職するか、もしくは国連ボランティアに参加しようかと迷いました。
最終的に学びたいことがはっきりしていた私は、大学学部卒業後に海外の大学院へ進学し、新卒で国際協力の業界に就職することを選びました。しかし、今でもこれだけがベストの選択ではなく、他の選択肢もあったかもしれないと思っています。実際、私の同僚でも、様々な業界から転職して国際協力業界で働いている人が多くいます。この記事を通して、皆さんが国際協力業界で働く際の条件について理解を深め、進路選択の一助になれたら幸いです。
進路関係では下記も参考になりますので、ぜひ読んでみてください!
【3分で読める】国際協力における専門家の仕事をわかりやすく解説! ~法律の専門家が活躍する法整備支援~
【2分で読める】国際協力における専門家の仕事をわかりやすく解説 ~建築士編~
最後までお読みいただきありがとうございました!
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