【5分で読める】SDGs(持続可能な開発目標)とは?企業が取り組むメリットも含め、わかりやすく説明!

2022年6月8日水曜日

SDGs 国際協力 国連 人間の安全保障

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SDGsとは

 

 ここ数年、国際協力業界だけでなく様々なところでSDGs(持続可能な開発目標)という言葉を聞きますね。「誰一人取り残さない」なんてワードが伴っていることもあります。先日開催されたTICAD7G7でも話題になりました。SDGsって何でしょう?なんで企業も含めてこんなに話題になっているのでしょう?この記事ではSDGsについてわかりやすく解説します。


SDGsとは

 外務省はSDGsを以下の通り定義づけています。

    SDGsとは「「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のため,2030年を年限とする17の国際目標」
    (引用元:外務省

  簡単に言い換えると次のようになります。

   SDGsとは:2030年までに、全ての人が末永く安心して生活できる世界にするための17の目標 

 皆が末永く安心できる世界、夢みたいな世界ですよね。こんな世界を実現するために、国連は17の目標を作りました。17の目標は貧困削減から環境問題の解決、教育や福祉の向上、経済成長に至るまで様々な分野が含まれています。なぜかというと、国連はこれら各分野の問題は別々に解決するのではなく、全体として解決していく必要があると考えているからです(統合性)。

他にも、

・すべての国がこの目標のために行動すること(普遍性)

・すべての人にとって有益であること(包摂性)

・国際機関だけでなく民間企業や一般の人々を含めて皆で取り組むこと(参画型)

・目標実現のためにどの程度進捗があるかの定期的な確認(透明性)

をこの目標では重視しています。これらは人間の安全保障など、国連がこれまで重視してきた考え方を反映させたものです。

 

SDGsの17の目標

 SDGsで示された17の目標は下記のとおりです。

 各目標には具体的なターゲットが示されており、ターゲットは169にのぼります。詳しく知りたい方は、こちらの資料の15ページ以降をご覧ください。

    目標 1. あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる(貧困問題の解決)
    目標 2. 飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する(飢餓問題の解決)

    目標 3. あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する(健康と福祉の充実)
    目標 4 . すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する(質の高い教育の提供)

    目標 5. ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う(ジェンダー問題の解決)
    目標 6. すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する(公衆衛生の充実)
    目標 7. すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する(クリーンエネルギーの充実)
    目標 8 . 包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する(働き買いのある経済成長の実現)
    目標 9. 強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る(産業革新のための基盤をつくる)
    目標 10. 各国内及び各国間の不平等を是正する(不平等問題の解決)
    目標 11. 包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する(住み続けられる街をつくる)
    目標 12. 持続可能な生産消費形態を確保する(持続可能な消費社会の実現)
    目標 13. 気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる(気候変動の軽減)
    目標 14. 持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する(海洋資源の保全と持続可能な利用)
    目標 15. 陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する(陸の環境保全)
    目標 16. 持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する(平和な社会の実現)
    目標 17. 持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する(世界的なパートナーシップの活性化)
    (引用元:外務省

企業がSDGsに積極的に取り組む理由

 SDGsは国際協力関係者だけでなく、民間企業も積極的に取り組んでいますね。SDGsが参画型であることを重視しているためでもありますが、企業にもメリットがあるためです。

 企業と国際問題の解決というテーマではCSR(Corporate Social Responsibility)という言葉もよく聞きますね。CSRは企業の社会的責任として、企業が行うべき慈善活動という側面もありますが、企業のもつ革新的な技術やサービスを通じて社会問題を解決するという側面も持ちます。社会問題とは、言い換えれば社会のニーズです。ニーズに応じた商品を提案するのは企業が得意な部分であり、それによって利益が上がるのであれば、企業にとってもその事業を行う意味がありますよね。誰にも解決できていない問題を解決するのですから、新たな市場の獲得にもつながります。しかも社会問題を解決できるのであれば、やりがいもあるし会社のイメージ向上にもつながります。投資家も注目して投資をしてくれる可能性があります(ESG投資とも言います)。

 ここでSDGsの目標をもう一度読んでみてください。SDGsの目標って実は全て現代社会の問題なんです。国連が社会問題として挙げている問題であれば、明らかな問題ですし、新たな市場になる可能性も非常に高いと企業は考え、SDGsに積極的に参加するのです。実際、SDGsの市場規模は各目標ごとに70~800兆円という試算も出ています(こちらのレポートを参照)。ちなみにESG投資は世界的に浸透していることもあり、これからの企業の発展には欠かせない分野の一つです。

まとめ

この記事では下記について説明しました。

  1. SDGsとは「2030年までに、全ての人外務省が末永く安心して生活できる世界にするための17の目標」
  2. SDGsは17の多岐にわたる目標と169のターゲットから成り立つ
  3. 企業にとってもメリットが大きいため企業が積極的に参加している

この記事を通じて皆さんのSDGsへの理解が少しでも深まれば幸いです!

最後までお読みいただきありがとうございました!

 

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