【3分で読める】外交とは?~外交の定義、関係者についてわかりやすく解説します~

2022年6月18日土曜日

外交 国際関係論 国際協力 政策

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外交とは

 

 国際協力や国際関係の世界では、よく「外交」という言葉を耳にします。例えば、以下のような感じでしょうか。

「ASEAN諸国は外交的に重要であるため、日本政府は2国間援助を行っています」

国連外交では環境、気候変動がとても重要になってきている」

「日本の外交政策はアメリカ寄りだ」

 では、そもそも外交ってなんでしょうか?今回は「外交」について、その意味や、どんな人が関わっているかについて簡単に説明します。

 

外交とは

 外交を辞書で調べると下記のように定義づけられています。

    「1 外国との交渉・交際。国家相互の関係。ディプロマシー。

     2 外部との交渉・交際。特に会社・商店などで、外部に出て勧誘・受注などの仕事をすること。また、その人。「外交販売」」(デジタル大辞泉


 もちろん、ここで説明するのは1の意味のほうです(笑)。2は「保険外交員」などが行う外交ですね。

 さて、外国との交渉、交際ってとても広くてざっくりしてますね。。。少し言葉を補って、日本を例に説明すると、下記のとおりです。

 日本、日本が自国の利益を確保しつつ、他の国とうまく付き合っていくための経済や安全保障の交渉や、国の偉い人達がお互いの国の協力関係について方針を決める首脳会談や政策対話、互いの文化への理解を深める異文化交流会、さらには共同軍事演習などの交際活動全般。

  少し具体的なイメージがつかめたでしょうか。お気付きかと思いますが、外交ってとても広い意味を持っています。もっとわかりやすく言うと、国と国の付き合いです。

 人と人との付き合いでも、仕事の付き合い、趣味の付き合い、プライベートの付き合いなんていろんな関係がありますよね。それが人から国に置き換わったと思うと身近に感じられるかもしれません。仕事を進めたり成果を上げるために色々考えなくてはならないですし、仕事のお得意様だったら、会食などのお付き合いも重要ですよね。

 同じように国も、他の国とうまく付き合うために色々考えたり、強い関係を持たなければならないお得意様の国(例えば資源や食糧などの貿易が盛んな国など)とは付き合いを深くしているのです。もちろん、国家同士の付き合いは友達というよりは利害関係が関わることが多いため、どの国も自分の国の利益を第一に考えて他の国と付き合います。

 

外交に関わる人物

  外交に関わる人はとても沢山います。外交と聞くと、外務省というイメージも強いかもしれません。これは半分正解で半分間違いなんです。確かに外務省で働く人達は外交を行う上で欠かせない存在ですし、外務省の職員は英語以外にも様々な国の言葉が喋れる人(外務省専門職員などがそうです)や、国際政治やアジア、アフリカなどの地域に関する知識、条約などの国際的な決まり、その手続きなど、外交に必要な知識を持っており、外交活動の専門家ともいえます。

 ですが、実際には首相や外務大臣をはじめとした政治家、それを支える各省庁の職員、そして各大使館で働く人々、JICAJETROなどの法人、広い意味では多国籍企業なども外交に関係してきます。「首相や大臣の外遊」などは、政治家の外交としてよく聞くと思います。外務省以外の省庁の人達は、その分野の専門家として、日本の外交を担います。例えば経済産業省の職員は、各国との貿易条件や日本製品の輸出を増やすための外交を行ったり、環境省の職員は、気候変動に関する交渉や日本企業の環境インフラ(再エネ・省エネ・廃棄物処理など)の海外展開ための外交といったようにです。

 外務省以外の省庁の職員は大使館にもいます。他の省庁から出向などで人を派遣してもらうことで、彼らではカバーできない専門分野の外交を手伝ってもらうのです。例えばこちらで紹介されている人は、総務省からの出向者(アタッシェといいます)としてインドネシアやフランスの大使館に赴任しています。私も国際協力の仕事で各国の大使館に行くと、色々な省庁からの出向者にお会いする機会があり、驚きました。彼らアタッシェは、出身の省庁での専門性を活かし、特定分野での各国との関係を強くするのに尽力しています。

 

まとめ

  この記事では下記の事について説明しました。

  1.     外交とは、自国の利益を確保しつつ他の国と上手に付き合っていくための経済や安全保障の交渉から、首脳会談や異文化交流会、さらには共同軍事演習などの国と国の付き合いに関係する活動全般を指す
  2.     外交に関わる人は、首相や大臣などの政治家、大使館、外務省の職員をはじめとする他省庁の職員、JICAやJETROなどの国の関係機関、広い意味では多国籍企業まで多岐にわたる


 外交に興味がある方は、外務省を目指すのもひとつですが、他省庁や専門機関や企業で働き、専門家として活躍するのも一つの道として考えてみても良いですね。この記事を通じて外交について具体的なイメージができたら幸いです。

 最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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