KOICA(韓国国際協力機構)とは?
KOICAは、韓国が世界と協力して開発支援を行っている国際機関です。かつて援助を受ける側だった韓国が、今では教える側として活躍しています。
1. KOICAとは?
KOICAは「Korea International Cooperation Agency(韓国国際協力機構)」の略で、1991年に韓国外務省のもと設立されました。国の予算で無償支援や技術協力を行う機関です。
韓国はかつて貧しい国でしたが、いまでは工業も進み先進国の1つとなりました。KOICAはその発展の経験を活かして、他の国の発展をお手伝いしています。
2. KOICAが大切にしていること
KOICAは、SDGs(持続可能な開発目標)や韓国独自の経済哲学「足るを知る哲学(Sufficiency Economy)」の考え方を支援に取り入れています。 特に教育、技術革新、ジェンダー平等、気候変動への対応を重視した中期戦略を進めています。
3. KOICAの主な支援のかたち
- 専門家の派遣や研修、奨学金制度
- 学校や病院などの施設建設・インフラ整備
- 技術協力やICT導入、教育支援プロジェクト
- 環境保全、再生可能エネルギー導入
- 民間企業との連携や組織支援制度
4. 注目のプロジェクト事例📚
a. タンザニア・ザンジバル地方の中等教育改革
ザンジバルでは、学校の設備・理科実験室の充実、ICT教材導入などを行い、教師1000人以上に「生徒中心学習」の技術を研修しました。 教員と地域が協力して学校管理に関わる仕組みも作り、学習成果の向上を目指しました。
b. ウガンダ・母子健康5年計画(Busoga地域)
KOICAとWHO、ウガンダ保健省が協働で、妊産婦・子ども・若者向けの医療サービスを強化する5年の計画を実施。1000万人規模をカバーし、医療施設の整備、職員研修、救急システム構築などで成果を上げました。
c. 民間×ICTで教育格差を縮める:EnumaとKitkit School
KOICAの技術革新プログラム(CTS・IBS)を通じて、教育用アプリ「Kitkit School(Enuma社)」を開発・提供。タブレットを利用して、低資源地域の子どもたちにも質の高い学びを提供しています。
d. パレスチナ・職業訓練校の整備(西岸地区)
UNOPSと協力してヘブロン県に職業技術訓練校を新設。KOICAは研修とカリキュラム整備を担当し、若者の就労支援につなげました(総額約550万ドル)。
e. カンボジア・保健と教育分野で多面的支援
KOICAはカンボジアで健康施設の整備(耳鼻咽喉科病棟や小児病院)や教育ICT、農村給食、地雷除去など、多様なプロジェクトを展開。 たとえば、モニタリングや中高教育支援など、地域全体の発展に関わる支援を継続しています。
5. SDGsとのつながり
KOICAの活動は次のSDGsのゴールに一致しています:
- 目標4:質の高い教育をみんなに
- 目標3:すべての人に健康と福祉を
- 目標5:ジェンダー平等を実現しよう
- 目標9:産業と技術革新の基盤を作ろう
- 目標13:気候変動に具体的な対策を
特に教育や保健といった子どもや若者を支える分野に力を入れています。
6. どうすればKOICAに関わることができる?
- 英語・韓国語を学ぶとチャンスが広がる
- 国際協力や開発学、教育・保健などを学ぶ大学進学がおすすめ
- インターンやNGOボランティアで経験を積む
- 奨学金制度(大学院や研修)に応募する方法もあり
ボランティアとして派遣される「World Friends Korea(WFK)」制度もKOICAが支えるプログラムの一つです。
まとめ
KOICA(韓国国際協力機構)は、韓国の経験と技術を活かして、世界中の国々に教育・保健・技術支援を提供しています。
教育アプリの開発や学校改善、病院整備や母子保健支援など、「人々が健康に、学びによって未来を切り開く」ことを目指す国際協力の姿を見せています。
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