世界には、栄養が足りなかったり、学校に行けなかったり、戦争に巻き込まれてしまう子どもたちがたくさんいます。そんな子どもたちを助けるために活動している国連の機関が、UNICEF(ユニセフ)です。
1. UNICEFってなに?
UNICEFは「United Nations International Children’s Emergency Fund(国連国際児童緊急基金)」の略です。今は「United Nations Children’s Fund(国連児童基金)」と呼ばれていますが、UNICEFという名前はそのまま使われています。
1946年、第二次世界大戦のあとに、戦争で困っている子どもたちを助けるために作られました。本部はアメリカのニューヨークにあります。
2. UNICEFが守ろうとしているのはどんな子ども?
UNICEFは、次のような状況にある子どもたちを支援しています:
- 貧困や栄養不足で苦しんでいる子
- 予防接種や病院にアクセスできない子
- 学校に通えない子
- 戦争や災害で家族を失った子
- 働かされたり、結婚を強いられている子
世界には、こうした問題を抱える子どもたちが数億人います。UNICEFはすべての子どもが「生きる・育つ・守られる・参加する」権利を持っていると考えています。
3. UNICEFはどんな活動をしているの?
UNICEFの活動はとても広く、たとえば次のようなことをしています:
- ① 命を守る: 栄養食品、水、ワクチンを届ける
- ② 教育を支える: 学校の建設、教材の配布、教師の訓練
- ③ 災害時の支援: 地震や戦争で避難した子どもたちをサポート
- ④ 子どもの権利を広める: 子どもを守るための法律づくりに協力
たとえば、アフリカの地域では、水をくみに行くのに何時間もかかる子どもがいます。UNICEFは井戸をつくったり、清潔な水道を届けたりしています。
4. お金はどこから?
UNICEFは、国連の中にある機関ですが、国連からの予算はもらっていません。世界中の人々や企業、政府からの寄付によって成り立っています。
日本にも「日本ユニセフ協会」があり、多くの人が毎月少しずつお金を寄付したり、学校で募金活動をしたりしています。
5. 世界のどこで活動しているの?
UNICEFは190以上の国と地域で活動しています。特に、貧困や災害の影響を受けやすい国々で、現地の政府やNGOと協力して支援活動を行っています。
最近では、ウクライナやガザ、アフガニスタン、南スーダン、ミャンマーなど、危険な場所でも子どもたちを守るために働いています。
6. 子どもたちの声を大切に
UNICEFは、子どもが「保護される存在」だけでなく、「意見をもつ存在」として尊重されるように努力しています。
たとえば、ユースパーラメントや学校での話し合いなど、子どもが社会の中で意見を伝えられる仕組みづくりもサポートしています。
7. 将来UNICEFで働くには?
UNICEFで働くには、次のような経験やスキルが必要です:
- 英語やフランス語などの語学力
- 保健・教育・社会福祉などの専門知識
- 現地でのNGO活動やインターンの経験
国際的な大学に進んだり、日本の大学から海外研修に行ったりして、国際協力の道に進む人も多いです。
8. まとめ
UNICEFは、「すべての子どもに幸せな未来を」という想いのもとで、世界中で活動している国連機関です。
募金や情報発信、将来の仕事など、私たちにもできることはたくさんあります。小さな一歩が、世界の子どもたちの笑顔につながります。
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