「(球が)来ると、パッと動いてサッと捕る。それだけなんだよ」
──天才は理屈ではなく感覚で語る
長嶋茂雄は、野球における「感覚」の極致を体現した男だった。
「(球が)来ると、パッと動いてサッと捕る。それだけなんだよ」という彼の言葉は、天才のシンプルな真理を示している。
◆ 理屈では説明できない“瞬間の感覚”
野球の守備では、ボールの軌道や速さを計算し、ステップの位置を決めることが求められる。
しかし、長嶋の言う「パッと動いてサッと捕る」は、そうした理論を超えた身体の反応だ。
それは、無意識のうちに培われた“体の記憶”や“直感”であり、練習と経験で磨かれたものに他ならない。
◆ 私の守備経験と「パッと動く」感覚
学生時代、私は外野手だったが、よくボールが来る直前に一瞬動きが止まる癖があった。
「次にどう動くか」を頭で考えすぎてしまうのだ。すると、反応が遅れ、捕球ミスにつながった。
そんな時、コーチに「考えるな。球を見て、体が勝手に動くのを待て」と言われた。
その練習を繰り返し、ある瞬間から、無駄な思考が消え、体が自然に反応する感覚を得た。
◆ 天才の言葉に宿る謙虚さ
長嶋のこの言葉は、天才でありながら自らの技術を決して難しく語らなかった謙虚さを感じさせる。
決して理論武装することなく、「ただシンプルにやればいい」と伝えているのだ。
◆ 野球だけでなく人生にも通じる教訓
人生や仕事も、あれこれ考えすぎて動けなくなることがある。
そんな時、長嶋の言葉は教えてくれる──「パッと動いて、サッとやれ」と。
動くことでしか、経験は積めず、感覚は磨かれない。
理屈はそのあとからついてくることも多い。
◆ まとめ
「(球が)来ると、パッと動いてサッと捕る。それだけなんだよ」
このシンプルな言葉に、天才の無駄のない感覚と深い洞察が凝縮されている。
長嶋茂雄が生涯をかけて体現した“感覚の力”は、私たちの人生にも大切な示唆を与えてくれる。
—— Geshio
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