世界には、戦争や迫害(はくがい)などでふるさとを追われた人を助けるための国際機関がいくつもあります。その中でも、ICMPD・UNHCR・EUAAという3つの機関は、移民や難民を支える重要な存在です。
1. どんな機関なの?3つをざっくり比較!
機関名 | 正式名称(略称) | 本部 | 主な活動地域 |
---|---|---|---|
ICMPD | International Centre for Migration Policy Development (国際移民政策開発センター) |
オーストリア・ウィーン | ヨーロッパ・中東・アフリカなど |
UNHCR | United Nations High Commissioner for Refugees (国連難民高等弁務官事務所) |
スイス・ジュネーブ | 全世界(135か国以上) |
EUAA | European Union Agency for Asylum (欧州庇護支援庁) |
マルタ共和国 | EU加盟国+近隣諸国 |
2. それぞれどんな仕事をしているの?
- UNHCR: 難民の命を守ることが最優先。避難した人にテントや食料・医療を提供し、安全な生活ができるように支援。
- EUAA: ヨーロッパで難民を公平に受け入れるためのルールや制度をつくる。各国の職員に教育や現場支援も行う。
- ICMPD: 政府と政府をつなぎ、移民政策づくりを支援。移民の安全な移動や人身売買の防止なども担当。
それぞれ得意分野が違いますが、「困っている人を助ける」という気持ちは共通です。
3. どんな人を対象にしているの?
- UNHCR: 難民、庇護申請者、無国籍者、国内避難民など
- EUAA: 主にEU圏内の庇護申請者(難民を求めている人)とそれを審査する各国政府
- ICMPD: 正規・不正規の移民全般、および各国の移民担当政府機関
UNHCRは実際の人々を直接助けることが多く、EUAAとICMPDは制度や政策づくり、専門家の支援を中心に活動しています。
4. どうやって支援しているの?
- UNHCR: 寄付金や国連予算を使い、緊急支援・教育・再定住などを実施
- EUAA: EUの予算を使って各国の支援や審査官の派遣、研修を実施
- ICMPD: 欧州委員会や各国政府の資金を受け、専門的な移民政策支援や技術協力を提供
5. 将来、働くにはどうしたらいい?
どの機関でも、次のようなスキルや経験が求められます:
- 英語(+フランス語、アラビア語など)の語学力
- 国際関係・法律・人権・開発などの専門知識
- NGOや国際機関でのインターンや実務経験
大学や大学院で学んだあと、インターンなどで経験を積んで、少しずつ国際協力の道に進んでいくことができます。
6. まとめ:3つの機関のちがいとつながり
表にまとめるとこんな感じです:
機関 | 主な対象 | 得意な活動 | 国際協力での役割 |
---|---|---|---|
UNHCR | 難民・庇護申請者 | 現場での保護と生活支援 | 人道支援の柱 |
EUAA | EU加盟国の審査制度 | 制度づくりと職員支援 | 庇護制度の公正さを守る |
ICMPD | 移民政策全般 | 政府間の連携と技術協力 | 国際政策の橋渡し |
このように、それぞれちがった役割を持ちながら、UNHCR・EUAA・ICMPDは協力しながら世界の人々を守っています。
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